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このクライエント、どうなの?(第37回CDA資格認定2次試験) [CDA 2次試験]

2016年04月以降、
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あっという間に当日となりました。今回はメイン会場ではなく、T’s渋谷フラッグという貸し会議室のようなところでした。今回は4月21日(土)の最後の時間帯でした。4月21日・・・私の誕生日なんですね。この第37回CDA資格認定2次試験の日程が4月21日、22日と決まった時から、21日になるんだろうなと思ってました。この日に何か良いことがあれば良いのに!と思いつつも、誕生日だからこそ何らかの試練が与えられるのだろうと考えていました。

初回は土曜日の最初に時間帯、2回目が日曜日の最後の時間帯、そして3回目が土曜日の最後の時間帯・・・極端な時間枠決定はいつまで続くのでしょうか?いろんな有利・不利はあると思いますが、やはり最初と最後というのは、何かセンシティブなものがあるのではないかと思います。試験委員にも受験者にも。やっぱり、不利な気がしますね(笑)。

今回も自分の中ではトライアルと決め込んでいましたので、緊張感は全くなかったですね。さすがに3回も受けていると、飽きてきた感を否めないです。緊張しているみなさんに申し訳ないと思いながらも、あくびをしながら会場入りすると、知っている人がいたのです。Kさんの勉強会に参加されていた再受験のTさんでした。TさんとはKさんの勉強会に始めて参加した時にロープレの相手をしていただいた方でした。「お~会いましたね~」という言葉をおかけしました。Tさんはとても緊張されている面持ちだったので、緊張感が解れるような日常会話をしたことを覚えています。そして、Tさんのロープレトレーニングの様子をビデオ撮影したこともあり、回数を追うごとに確実に進化されていたので、私が言うのはおこがましいですが「トレーニングどおりで大丈夫ですよ!」という言葉を最後にかけさせていただきました。こういう場所で知っている方に遭遇するというのは、なんとなく心強いものです。

ところで、前回のブログの記事で書きましたが、今回は「気持ちに徹底的に寄り添い、感情を反映させ過ぎるぐらい反映させる」トライアルと位置づけていました。事実共有は最低限にして終始気持ちに寄り添えるロープレをしようと決めていました。もちろん、最後の口頭試問では不合格になるような審査批判も準備していました。はい。まだ自分は合格できない(してはいけない)と思っていましたので。

さて、今回のクライエントは、なかなかの強敵でしたよ(笑)。40歳代の女性で商社関連の会社に派遣社員として働いている。お子様が二人。ご相談を聞いてみると、会社からいきなり今月末に契約を更新しないことを言われ、就職活動を始めたがうまくいかず、どうすれば良いのかアドバイスをもらうために来談したとのことでした。いやいや、何が難しいかと言うと、「どうすれば良いかのわからず悩んでいる」なら直ぐにでもら気持ちに寄り添える体制に入れるのですが、「アドバイスをもらいたい」というのは実は今までのトレーニングで経験したことがなく、このキャリアカウンセリングの2次試験ではアドバイスしたり、解決しようとするのはダメと教えられていたので、導入からかなり焦りました。

そこで考えたのは、会社から契約を更新しないと言われたことについて寄り添うべきか、それとも就職活動が上手く行っていないことに寄り添うべきかどちらにしようと迷いました。みなさんならどうされますか?普通なら圧倒的に前者ですが、やはり「アドバイスをもらいたい」に焦りとともにかなりの前向き姿勢が感じられたので、後者も捨てがたいと思ったのです。

よくあるパターンでは、「転職を考えているんです!」という言葉のほとんどは、このCDA2次試験対策的には、「本当は転職などしたくない。今の仕事を充実させたい。」を意味すると言っても言い過ぎではないでしょう。この「アドバイスをもらいたい」の意味づけを考える場合に、「本当はアドバイスなどもらいたくない。本当は今の派遣の仕事を続けたいんだ!」は通用するでしょうか。派遣先が(約定に基づいて)契約更新しないと決めたのならそれを覆すことができないでしょうから、通用させるのは難しいと思います。ただ、突然に契約更新しないことを告げられたことに対してはその時の気持ちを聞いて共感したいとは思いました。

そこで、少しだけ前者に水を向けて寄り添いながら、後者を中心に進めようと考えたのです。まず、事実共有を反映させた後に、「しかし、契約更新をしないことについて、あまりにも突然のことで驚かれたでしょうね?」と話すと、クライエントは「それは驚きましたよ。家族もあるので直ぐに就職活動を始めなければならないと焦りましたよ。だから今日もここに来た次第で・・・」と返ってきました。やはり、前向きでした。突然に契約更新を言われた会社に対して向けられる特別の感情は感じられなかったため、この時点で就職活動の悩みに徹底的に寄り添うことを決めました。本当はも少し粘って、「随分突然のことに聞こえましたが、何かお心当たりはありますか?」とか、「派遣元の会社とは何かは話されましたか?」とかを聞きながら、ダラダラとやりたい気持ちはあったのですが、ここはトライアルらしく、話を前々に進ませながらも、徹底的に気持ちに寄り添ってみようと思ったのです。

「就職活動はどんな感じですか?」と聞くと、「先ほども言ったように、上手くいかないんです・・・」と返ってきました。「上手くいかないんですね~何かとても焦っておられるようにお見受けしましたがいかがですか?」とお聞きしたところ、「それは焦りますよ。家族もいるし、私が稼がなければやっていけないし・・・良い就職先は見つかりますかね?」と質問形式で返ってきました。「それは(就職先については)これから一緒に考えていきましょう・・・その焦りは家族のことを自分が支えなければならいという使命のようなものから来ているのですね~」と返しました。ちょっと間があって、「・・・自分が支えなければ誰も支えてくれないので・・・」と来たので、「これまでも一人で頑張って来ておられたんですね~」

すると、クライエントは少し怒ったような表情で、「就職先、本当に見つかりますか?」と再度聞いてきました。「それはこれから探していくことになりますが、まずは状況や気持ちを整理していきましょう。」と再度返して、「就職活動が上手く行かないことについて教えていただけますか?」と切り出しました。本当は家族ために自分が頑張ってきたことにもう少し留まりたかったのですが、怒りの表情からも就職活動に話を移した方が良いと判断したのです。今回のトライアルの目標である気持ちへの寄り添いを徹底するためにも、あまり就職活動の状況の事実確認などはしたくなかったのですが、何が上手く行かないのかは聞いておこうと思いました。

クライエントは、「年齢です。もう45歳を過ぎると求人自体が少なくなるし、ずっと商社事務をやっているので、それを活かそうと思ったら、もっと可能性は小さくなるんです・・・」というような内容を話されました。そこで、この内容を反映させた後に、「・・・長く携わっておられた商社事務の仕事を中心に探しておられてなかなか見つからないという状況なんですね~ご自身としてはやはり商社事務に拘って就職活動を進めたいと考えておられるのですか?」と問いました。

これに対しては、また怒った感じで、「拘らなければ見つかるんですか?家族を支えなければならないのでそうも言ってられないと思いますし。」・・・いやいや、なかなか話の中心が定まらない感じがしました。もうそろそろ、タイムアップの時間だし・・・合格するための焦りではなく、トライアルで何も試すことができなかったという焦りがありました。もうこれは最後のチャンスだと思って言いました。「これまで家族のことを何度も言っていただいて、何よりも家族のことを優先して考えておられて、これからもそうしたいと思っておられるのですね~」・・・タイムアップ。

お~なんという消化不良!本当に参りました。ラポール形成以前の問題なので不合格であるあることはわかりましたが、試験を受けようと決めた目的である気持ちへの寄り添いが果たせず、とても残念な気持ちでした。それにしても、私には難しい課題でした。今考えても、どうすれば良かったのかよくわかりません。確かに、事実確認を意図的に避けたので、そこにはかなり無理があったと思うのですが、それにしてもこれ程までに焦点が定まらないロープレになるとは思ってもいませんでした。ただ、ただ、ショックでした。

そのショックを引きずるカタチで、口頭試問については何を応えたかはあまり思い出せません。聞かれたことは、いつもと同じです。ロープレの評価、できなかったことについてどうすれば良かったか、クライエントの気持ち、残りの50分でどんなカウンセリングをするのか、再受験で心がけたこと、CDAの資格をどう活かすか、でした。再受験で心がけたことでは、「状況把握と気持ちへの寄り添いのバランス」と応えていたようです。あまり覚えていないのですが、不合格のフィードバックコメントにはそのように書かれていましたので。

メインの試験会場ではなかったので、前半と後半がなく、Tさんも同じ時間にロープレを終了し、たまたま同じ方向の電車だったので試験の状況について共有できました。Tさんのロープレの状況は理想的な感じで、これはTさんは間違いなく合格だと思いました。それに引き換え・・・私はというと、不合格は決定的だし、気持ちにも寄り添えなかったし、ダブルパンチでした。

これまで、CDA2次試験では、キャリアプランニングプロセスのステップ1(意思決定の必要性の自覚)の段階のクライエントがほとんどで、ステップ2(自己の再評価)さえも少ないということを聞いていて、ステップ3(職業・仕事の特定)に至っては、トレーニングの題材としても聞いたことがありませんでした。今回の試験のケースが、ステップ3であったと言い切れないところもあるのですが、クライエントの言葉や態度からも表面的にはステップ3であったように思えます。実際、キャリアカウンセリングの現場に出れば、このようなケースやニーズが非常に大きいと思いますし、経験としては無駄ではなかったと思うのですが、ちょっと不意打ちを食らった感じで、しかもクライエント役の方の容赦のない対応に屈した感じもあり・・・こんな時はどのように立ち直れば良いのかわかりませんでした。これが私の誕生日の出来事です。いやはや・・・。


 


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